Archive for the ‘ヘルスケア’ Category

  • 病人や老親の介護で疲労困憊の家族や友人の日常生活を手助けするコミュニティー作りをオンライン上で可能にするアプリケーション。
  • アメリカの社会起業家精神の奥の深さを反映。
アメリカでは、現在、約6570万人もの人が年老いた親や重病人の看護をしており、これは、アメリカの成人人口の約29%、全米世帯数の31%にもあたる。

癌や心臓疾患など重病を患う家族や友人の看護人の多くは、医療関係者との連絡、日常生活の面倒、経済的な負担など困難な役割を担っている。過労な毎日をすごす看護人が病気にならないためにも、彼らを支援するサポートシステムは不可欠である。

一方、回りの家族や友人にとっては、どう援助してよいか判らないということも多い。Lotsa Helping Hands (www.lotsahelpinghands.com) はサポート・コミュニティ作りと運営を容易にすることを目的にした社会起業 (Social Enterpreneur) で、シンプルかつ実務的なプログラムを提供して世界中で注目を浴びている。

©www.lotsahelpinghands.com

妻を末期癌で亡くした二人の起業家がマサチューセッツ州でスタートした同サービスは、看護人とサポート・コミュニティのメンバー間のコミュニケーションを合理化し促進。

看護人が助けを必要とすることをウェブ上のメッセージボードに随時掲示すると、そのメッセージが瞬時にコミュニティーメンバー全員に電子メールで発信される。買い物や、息抜きが必要な看護人の代わりの付き添いなど、必要とされる援助を告知し、スケジュール調整をコミュニティ全体でシェアするオープンなシステムである。

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常時約3万のLotsa Helping Handsコミュニティがインターネット上に存在しており、重病人や年老いた親を看護する人、遠地に派遣された軍人の留守家族の日常生活の支援に大きく貢献している。病人をサポートするコミュニティの場合、平均して48人もの友人や家族が1コミュニティに登録するとのこと。アメリカ人のボランティア活動への積極性と慣れを表している。

今では、アメリカ国外でも47カ国に300のコミュニティが設立されている。

看護人を支援するインターネットを介したコミュニティ組織は数多く存在するが、その中でも、このLots Helping Handsは営利を目的とした社会企業として、ユニークな存在である。一般の人は無料で使えるサービスであるが、同社は米国筋ジストロフィ協会など難病患者の支援団体にプログラムをライセンスしており、その売り上げて運営されている。これぞ、WinWinのビジネスモデルだと言えよう。

©2010 竹内道

  • 海外での引退者が増えるアメリカ。
  • ストレスのない生活、安い生活費と医療費が魅力。
  • 医療観光で海外を訪れるアメリカ人が海外移住を決意することも。
  • 海外移住生活を可能にする総合情報サービス International Living.も活性化
リーマンブラザースの倒産、株価の急落が続くアメリカ。この数年、ガソリン、食費、医療費は高騰化を続け、日々の生活に強い不安をいだくアメリカ人は増え る一方だ、その中でも、最も衝撃を受けているのはそろそろ引退生活にシフトしているベービーブーマーたちであるが、この層を中心に、より生活のしやすい、 海外での引退を決断する人たちが増えている。過去数年におけるアメリカ国内の不動産の高騰化もこの傾向に拍車をかけた。

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一方、アメリカにおいて”引退生活”自体の定義も変化してきており、年々、現役から引退生活に移行を開始する年は若くなっており、55歳を節目に新しい生 活としての「引退」を目指す人も増えている。この層にターゲットをあてた海外移住のための情報サービス、International Living( www.internationalliving.com )がにわかに注目を集めている。

(写真 © InternationalLiving.com)

International Livingは海外での引退生活を実現化するのに必要な住居用不動産の買い方や税務、居住に必要なビザの手続き、医療体制や地域の安全性に関する実務的な 情報を提供する情報月刊誌である。30年前にメリーランド州でスタートし、現在では、海外移住や不動産投資に関するセミナーをアメリカ国内、国外で年に6 回開催している。セミナーの参加費は約10万円程度。40カ国に渡って外国人が知っておくべき日常生活に関するハウツーもののガイドブックも出版して、オ ンラインマガジンには、40万人以上が登録している。


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過去数年、ドルが弱体化したことにも伴って、アメリカ人の間に人気があるのは、中南米の国である。同誌が先 月発表した2008年度引退先ベスト3は、メキシコ、パナマ、ウルグアイであった。気候が温暖で物価も安く、治安も良い点が選ばれた理由である。海外に移 住した後、民宿、輸出輸入業、レストランなど現地の人材コストの安さを利用してビジネスを開始する人も多い。

アメリカ人が海外で引退を決める第一の理由は、ストレスのない自由な生活、次に生活費の安さ、そして、医療費の質と安さである。高騰化する医療コストに懸 念するアメリカ人は多く、最近では、海外での医療体制が向上してきたこともあって、メディカル・ツアリズム(医療観光)も盛んになってきており、治療のた めに海外に出向き、そこが気に入って移住を決意する人も増えている。アメリカの医療の高さと保険の複雑さは、アメリカ人が海外移住に踏み切る要因とまで なってきている。

©2008 竹内道

  • フライトまでの長い待ち時間に簡単な健康診断をしてくれるドラッグストアのサービス
  • 海外旅行前に、うっかり忘れた常備薬も飛行場で入手可能に
  • 高収入の飛行機乗客をターゲットにしたサービス重視の小売ショップがあちこちの飛行場に誕生
  • 今後メディカルサービスとの連携も
ガソリンの高騰で飛行機運賃も値上げされ、ビジネス出張は減り、夏のバカンスは近場で過ごすという人が増えるという予測がされている。一方、現時点では、飛行場はまだまだ、賑わっており、空の旅に慣れたアメリカ人のライフスタイルはそう簡単には変わらないだろうとも言われている。

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2001年9月11日に起きたワールドトレードセンター爆破事件以前は、国内旅行の際のセキュリティチェックは至極簡単なものだった。無駄な時間を費やしたくない乗客の多くは出発の30分前に空港に到着しフライトに飛び乗るという感じでさえあった。しかし、テロリストによる攻撃以来、アメリカの空港におけるセキュリティチェックは極端なほど、厳しくなり、今では、旅行者は数時間前に空港にてチェックインすることが義務づけられてしまっている。

その結果、乗客は数時間を空港のターミナルで過ごさなければならず、待ち時間を持て余す乗客をターゲットにした新しいタイプの小売店が空港にオープンして、ショッピングモールさながらである。小売店の売り上げのパーセンテージが収入となるため空港にとってもショップは重要な収入源であり、新しい店舗展開には、空港当局も協力的で、この5年の間にエアポート・ターミナル内でショッピングは大いに充実してきた。

(写真:ニューアーク空港のターミナルにあるHarmony Pharmacy の外観)

その中でも最近話題を集め、またアメリカ人の関心時を反映する小売サービスに、ヘルスケアを提供するドラッグストア・チェーンがある。

AeroClinicやHarmony Pharmacyは飛行場のターミナル専用の新しいタイプのドラッグストア・チェーンであり過去数年の間に、フィラデルフィアやアトランタ、ニューアークなど大型空港にオープンしている。

長い待ち時間中に旅行者にとって便利な健康上のサービスを提供しようという目的で生まれたコンセプトで、簡単な医療サービスや処方箋薬を提供する点でユニークである。アメリカの場、看護師レベルである医師助手 (Physician’s Assistant) が血圧測定や風邪やアレルギー症状の対応、簡単な健康診断などをし、処方箋をだしてくれるため、旅行の準備のどたばたでうっかり忘れた常備薬を海外旅行に旅たつ直前に買うことのできるラストストップでもある。今後は、医師を含めた医療サービスとの提携も計画中。

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ニューヨーク近郊にあるニュージャージー州ニューアーク空港に昨年3月にオープンしたHarmony Pharmacyでは、事前に薬を入手できなかった人のニーズに対応できるよう、大型ドラッグストア並みの1100種以上の薬を常備している。スペースはゆったりとして落ち着いた静かな雰囲気で通常のドラッグストアとは趣が異なる。シャンプーなどのトイレタリーから、世界各国の特選化粧品や香水、また、ホメオパシー志向のギフト商品を販売しており、年間に同ターミナルを通過する約2400万人のアメリカ人や海外旅行者のショッピング欲にアピールしている。

飛行機を利用する旅行者の年収が平均的に高いことを見込んで、ヘルスクラブ、医療サービスとより高級なサービスを重視する小売展開を図っており、次は、ケネディ空港やダラス空港に店舗をオープン予定であるが海外での展開も計画している。旅行者に便宜をはかっている。飛行場側と小売店の協力で、今後サービスを重視した付加価値の高い小売の空間が生まれていくことが予想される。

©2008 竹内道

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